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ちゃーん♪ ぱらぱ~♪ ぱっぱらぱらぱぱぱらぱぱぱらー♪ ぱららー♪ だだーん♪ ちゃちゃらーちゃちゃちゃーん♪ たらたーん♪ たたらーん♪
なにかのテーマソングだろうか。そう考えていると、人ごみをかき分けて、ボロボロのラジカセを担いだ一人の男が現れた。
全身ブルータイツという出で立ちで、胸には『めんご』の文字が書かれている。
男は、俺とチャコのあいだに割りこむと、突如として大声を張りあげた。
「この世にトラブルあれど、謝罪なし。怒りが残り、天地が騒ぐ。だれが呼んだか解決の使者。ラジカセ片手に今日も街行く人に代わり、お詫びする。謝罪戦士ゴメンナー。ここに見参!!」
なんとも形容しがたいポーズを決め、ゴメンナーと名乗った男はすかさず今度は頭を九十度下げた。
「ごめんなさい」
だれに対してなのかわからないが、ゴメンナーは謝罪の言葉を口にした。
とにもかくにも言えるのは、ただ一つ。
「その耳障りな音楽をとめてくれ。頭がおかしくなる!」
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