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私は、長野県の北西部に位置する北安曇郡白馬村出身の21歳の女子大生だ。
もちろん白馬村の冬は白銀の世界で、ここには単体のスキー場としては国内最大規模の八方尾根スキー場があり、私は冬は両親が経営する民宿を手伝いながらスキー選手として活動している。
私はアルペンスキー競技の回転、大回転の選手で、毎年全日本スキー選手権大会アルペンスキー競技に出場している。
今年の大会は、初の優勝目指して気合を入れて練習に励んでいた。
大会は3月に北海道札幌市で行われ、回転、大回転どちらの競技も2本滑走してその合計タイムで順位を競うことになる。
女子回転に出場した私は、1本目のタイム、2本目のタイムともに1位の成績で、もちろん合計タイムでも1位で、悲願の優勝を果たすことができた。
次の女子大回転では、1本目の終盤の回転で、少し大きく膨らむというちょっとしたミスがあり、暫定2位の成績となった。
私は、2本目で何とか巻き返そうと気合を入れて臨んだ。
2本目は、滑り出しは好調でこれならいけると思ったが、難関の少し急斜面の回転角度が鋭い場所で積極的に思い切り突っ込んだことが仇となり、私は大きく転倒してコースを大きく外れて木に激突してしまった。
私は雪の中に埋もれてしまい、視界は辺り一面白い世界になってしまったが、スタッフに助けられて立ち上がろうとすると右足に激痛が走り、とても立ち上がることはできなかった。
私はストレッチャーに乗せられて救急車で病院に搬送された。
私は足の痛みが強すぎて、とても我慢できない状況だった。
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