新年

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「雪…」 耳元に囁かれるように、名前を呼ばれて雪音の心臓がドキドキしてくる。 それと同時に蒼水は、初日の出もういいのかな?っと不安になって雪音は蒼水を見上げる。 「雪、瞳を閉じて…」 雪音は条件反射のようにきゅっと瞳をとじる。 ゆっくりと唇が重なる。 触れるだけのキス。 「だっ.…だれか見ていたらどうするんだよ」 恥ずかしくなった雪音はポカポカと蒼水の胸を叩く。 「雪誰も私達のことなんか見ていませんよ、初日の出に夢中ですから…ほら雪もうじき太陽が登りきりますよ」 雪音はまた空へと目を向ける。 蒼水もまた空を見上げる。 太陽が登り切ったあと二人はもう一度キスをした。 「初日の出綺麗だったな」 雪音は恥ずかしそうにそう言った。 「また来年も二人で来ましょうね」
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