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寒い雪がちらつくなか、雪音は蒼水に手をひかれてとぼとぼ歩く。
二人は初日の出を見に近くの山へ向かっていた。
「なぁなぁ蒼水、普通の日のでと、初日の出って何が違うんだ?初日の出ってこんな寒いなか見に行かなくちゃいけないものなのか?」
雪音が少し不満げに問う。
蒼水は口元に笑みを浮かべ雪音をみる。
「雪?疲れましたか?初日の出やめますか?」
雪音はうーーんと考えたふりをして、蒼水を見上げる。
「蒼水は見たいんだろ?だったら行こう…」
「雪有り難う。さあもう少しです」
目の不自由な雪音が転ばないように足場の悪い場所を避けながら歩く。
穴場ではある山ではあるが、頂上に到着すると回りは少なからず日の出を待つ人達がいてわいわいと賑わっていた。
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