新年

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二人は適当に空いたスペースに腰を下ろした。 「雪、暖かいストロベリーティー飲みますか?」 リュックから水筒を取り出すと紙コップに注ぐ。 それを雪音に手渡す。 雪音はふーふーと紙コップに息をかける。 吐く息が白い。 「蒼水有り難う」 寒い身体に暖かいストロベリーティーが、いつもより美味しく感じられた。 全部飲み干した雪音は空をジーっと見上げる。 「まだかなぁ」 「もう少しですよ」 蒼水がニッコリと微笑む。 二人は無言で空を見上げている。 次第に辺りがうっすらと色づき始め太陽が顔を出し始める。 「うわぁー綺麗だ」 雪音が目を丸くさせる。 「雪目は痛くはないですか?」 「うん大丈夫。蒼水俺のことより初日の出ちゃんとみないと来た意味がないだろ」 雪音は自分を心配する蒼水に言う。 「あっ、蒼水… 」 次の瞬間雪音は蒼水の胸に抱きしめられていた。
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