猿のお前も…

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・:*:・:・:・:*:・ 24時。 結と2人で駅まで歩く。 「お前、彼氏に猿の姿、見せてんの?」 俺はポツリと聞いた。 「は?」 「ずっとぬいぐるみのままなんじゃね?」 「んー、どうかな? でも、………そうかも。」 「付き合って何年?」 「5年。」 「結婚したいならさ、猿でもいいって言って くれる奴じゃないと、続かないと思うぞ。」 「でも、急には変われないじゃない? 私も別に無理してるつもりもないし。」 「無理してるつもりはなくても、無理してる だろ。 転勤の話が出た時点で、何が何でも一緒に 行きたいって言ったか? 会いに来なくていいって言われて、どうしても 会いたいって言ったか? 大事な事を言えない相手とは、一生、一緒には 生きてけないぞ。」 だから、俺にしとけよ。 俺は、猿のお前もかわいいと思うぞ。 っていうか、寧ろ、猿のお前が好きなんだ。 大人しく取り澄ました結は、結じゃねぇよ。 だから、結… 早く俺を好きになれ。
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