【原色実験】

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ところで、先生。

いきなり、話はガラリと変わりますけど…

『原色』って、知ってます？

原っぱの『原』に『色』って書くんですけど。

これは、主人から聞いた話なんですけどね。

原色と言うのは、
全ての色の元になっている色の事を言うんですって。

例えば、絵の具の色で言うと、赤、青、黄色の三色がソレなんだそうですよ。

そして、その色を様々に混ぜ合わせる事によって、
オレンジやら緑やら紫やらと、他の色を作る事ができる…。

だけど、原色の三色だけは、他の色をいくら混ぜ合わせても作る事ができない…。

でね、先生。

この三つの原色…赤、青、黄色を全て混ぜ合わせると…
一体、どんな色が出来上がると思います？

実は…

『黒』なんですって！

あと、ですね。

実は、絵の具の色に原色が有るのと同じ様に…

光の色にも、三つの原色が有るんですって。

で、そちらは…赤、青、緑の三色。

さて、先生。
ここで、第二問！

今度は、この三つの光の原色全てを白い壁とか一ヶ所に重ねて照らすと…
一体、どんな色が出来ると思います？

実は…

こっちは、

『白』なんですねぇ！

どうです？
何か、面白いと思いません？

私も主人から、その事を聞いた時は「わぁ！それって面白いわねぇ！」と、感心しましたわ！

そしたら、主人…
「だろ？三色の光が合わさって白い光になるなんて、何か素敵だと思わない？
なあ、ちょっと実際にそれを確かめてみないか？」
なんて言い出しましてね。

ある晩…
使用人たちが全員帰った後、私と主人でお屋敷のリビングで、お酒を飲みながらそれをやってみたんです。

実は、我が家のリビングって、ちょっとしたミニ・シアターの設備が備わってましてね。

リモコン操作すると、天井から巨大スクリーンが下りて来るんですよ。

で…その晩、
主人はリモコン操作でそのスクリーンを下ろした後に、プロジェクター…まあ、映写機ですわね。
そのプロジェクターのレンズに赤いセロファンを貼り付けて、
まずは、光の原色の一色め、赤い光をスクリーンに映し出しました。

すると当然、スクリーンの真ん中に、大きくて真ん丸の赤い光が現れました。