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どうして僕が、彼女を守ろうとした僕が。
「どきなさい。君も見たでしょう。彼女はヒトじゃない。頭を撃ち抜かれて生きているような化け物だ」
緑色の髪と瞳を持つ少女は僕と黒い髪の少女の間に立ち続けている。それでも、ヒトじゃないという言葉にびくりと肩を揺らした。
「だからって、何もしていないのに……それに、警察にも見えないし……。なのに、拳銃を持っていきなり発砲するなんて」
彼女にとっては黒い少女より僕の方が異常者らしかった。それはそうだ。信じられるわけがない。僕も彼女と同じだ。
「……ああ、そうだね。君の言う通りだ。僕が君の立場なら僕を糾弾するだろうね」
『アルファ1、よく聞け! そのクラスの人間は担任含めて全員――』
ノイズ混じりのその言葉と同時に、椅子か何かで後頭部を殴られる。何度も何度も、まるで異物を排除するかのように、彼らの中の『何か』が目覚めてしまったかのように。
「そーちゃんっ!!」
彼女の声が耳をつんざく。黒い少女を押し退け、緑の少女をかわして。まるで、吹っ切れたような顔をして、僕と椅子を持ち上げた生徒の間に入る。
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