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「えーまー、世間的にはお嬢様なのかしらね」
お嬢様って、大きい家の中でおとなしく暮らしているイメージがあるのだが?。
「じゃあ、なんでお前は俺と一緒に冒険に出ようとしているんだ?」
「それは、『こういうのもいいかな?』と、おもったから」
「あー、そうなんだ」
「そうよ、これで分かった?」
「あー、わかったよ」
こうして、俺たちはシャリーナの別荘へやってきた。
「これはこれは、『ロンジェリーナ・ウィンバルト・シャリーナ』お嬢様」
「久しぶり、じい」
「久しゅうございます」
「だーかーらー。その堅苦しい言い方やめてよねー」
「分かりました。お嬢様」
だから、そういうとこ、と彼女は『じい』という人にいい続けていた。
「ところで、シャリ―ナ様。この方は?」
「あー、自己紹介し忘れていました。僕の名前は横山―」
「この人は、横山達也くん。私の彼氏よ?」
はっ?何言ってんだこいつと言おうとしたのだが。
「そうでしたか、彼氏さんですか」
えらいこの人冷静だな。って、そんなことよりも。
「あのー。僕、シャリーナの彼氏じゃないのですが?」
「そうなのですか?シャリーナ様、横山様はこのように言っておりますが?」
「まー。まだ、仮の彼氏みたいなものだから」
「そうですか」
ふー危ない変な誤解を生むところだった。
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