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「気持ち悪いから見ないでほしいんだけど」
「ご、ごめん……」
肩に何かが乗っていると伝えもしないうちから、僕は咲希に「気持ち悪い」と言われてしまった。
どちみち気持ち悪いと思われているならと思い、肩に乗っている何かの話を僕は咲希にすることにした。
「昔、猫とか飼ってなかった?」
「は? いきなり何言ってんの?」
怪訝な顔で首を傾げる咲希に、猫の特徴を伝える。
「赤い首輪をした白い猫」
「確かについこないだまで飼っていたけど、なんでウチのミケのことを笠井君が知っているのよ」
咲希は冷たい瞳で僕を睨んで訊ねる。
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