第二章 咲希-さき-

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値段を見てみると、1,200,000円と表示されている。苦笑いをしながら、僕は咲希に話しかける。 「ゴメン、これは無理だわ。俺の貯金が底をついてしまう」 「えー、私に任せるって言ったじゃん」 僕が困った顔をしていると咲希は、笑顔で「うそ、うそ」と言いながら歩き出した。 結局この日、僕はセットで210,000円の結婚指輪を購入した。 時計を見るともう昼前だったので、百貨店でランチをした後、再び車に乗り込み次の目的地へ向かった。結婚式のプランナーが待つホテルに。 今日はそのウエディングプランナーと初めての打ち合わせ。式場があるホテルまで、百貨店から車で二十分ほどかかった。
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