構成におけるクライシス

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 例えば発端部ですが、   発端:おじいさん、光る竹を発見。   葛藤:竹を切ると小さい女の子が入っており、連れて帰る。   危機:女の子、かぐやと名付けられ異常なスピードで育つ。   クライシス:かぐやは美人に育つが、それが噂になり……  とそれぞれの部分にも構成があります。   ただ違うのは五部構成の『発端』から『クライマックス』の内部構成には『クライマックス』と『結末』がありません。  代わりにあるのは『クライシス』です。  この『クライシス』は話を完結させないもので、それまで築いてきたものを破壊します。  例えば発端のクライシスが「がくやは美人に育ちました、めでたしめでたし」だと話が終わってしまいます、ハッピーエンドです。  終わらせないためにはそれまでを破壊する要因が必要になります。  この場合は「それが噂になり……」です。  わかりやすく『……』で誤魔化していますが、噂になったらどうなると読者に思わせなければなりません。  それが読者に飢餓感を与え続きを読ませる原動力になります。  と、文章で書くのは簡単ですが、実際にやるのは大変です。できれば苦労なんてないんです。  それに構成をちゃんとしたからと言って面白くなるとは限りません!  面白さと構成は別物です!!  今まで書いてきたことを完全否定しましたが、私の経験から言うと構成がしっかりしていればパッと見ちゃんとした作品に感じさせることは可能です。  例え内容がショボくても構成が整っていると、どういうわけか一瞬ちゃんとした内容に感じるようなんです。  落ち着いて考えると色々大したことないんですが…………   2019年1月4日(金)
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