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「あ、すみません、生活安全課ですか?俺は●×建設に勤務している飯島と申します。
仕事でトラックを運転している途中、パーキングエリアで休憩中に誘拐されたという子供を保護致しまして・・・」
飯島さんがはきはきした声で警察の人に事情を話している後ろで、僕は何とも言えない嫌な予感がしていた。
警察の人は本当に僕を保護してくれるのだろうか?
そうこう思っているうちに飯島さんは説明を終え、
「じゃあ、僕は仕事なのでこれで失礼します。じゃあな、隆、あとはうまくやれよ」
そう言うと手をひらひらさせ、警察署を出て行ってしまった。
そして、僕は警察の人数人に取り囲まれた。
「君が黒岩 隆君だね?」ペンとメモ用紙を持った警察の人が話しかけてくる。
「はい」
「見知らぬ男に誘拐されたというのは事実かね?」
「えっと、それは・・・」
「どうした?」
「じ、実は僕、お父さんに連れまわされていたんです!」
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