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待合室の中では警察の男の人が一人、僕を見張っていた。
色々話しかけてきたけど、何を話したかよく覚えていない。
何度お父さんの事を言っても、「私たちがついているから
大丈夫だ」と言って、取り合ってくれなかった。
(このまま待っていたら、お父さんに僕の居場所が見つかってしまう。
何とかしないと)
僕は見張りの警察官に言った。
「トイレに行きたいので、ここから出してくれませんか」
見張りは言った。「分かった。一緒に行こう」
どうやら、警察は僕がいなくならないよう徹底的に監視するつもりらしい。
逃げ出すには一瞬のチャンスをつかむしかない。
トイレの前に着くと、僕は見張りの警察官に「外で待っていてください」と言い、
中に入った。
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