偶然の出会い

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偶然の出会い

しばらく診察日を過ぎて、もう次の診察日まで一週間という頃、私は、市内のホームセンターへ、買い物に行った。 カートを押し、奥の方の飲み物のケースが並んでいる売り場を目指して歩いていると、横の、お酒売り場から、ひょこりと顔を出し、友達らしき男性に、笑いながら話し掛ける男性が現れた。 先生だ ! とっさに思った。 診察室の先生は、眼鏡をいつもかけていたし、前髪も上に上げて、おでこを出していた。 その男性は、眼鏡もかけていなかったし、前髪も下ろしていた。 その姿は、先生と似ていなかったのだが、まるで直感のような感覚で、『先生だ!』と思った。
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