鐘の音に想う

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「後ろからか?」 「ああ、本当はお前の綺麗な顔を見ながらやりたいんだが、最初はこっちのほうが楽らしい。辛くなったら言えよ。いくらでも支えてやる」  筋肉は伊達ではないようだ。 「ああ――」  処女と関係したことがあるが、面倒くさいというのが本音だった私は、自分もきっと処女膜はないものの面倒だろうなと思う。  指が油を纏ってもう一度確かめるように入ってくる。 「苦しくないか?」  二本の指は中で開いては閉じて、抉るように突き入れたかと思うと回された。 「何か・・・・・・っ、変だ」  慣れた様子で私の胸と尻を同時に弄り、背中に口付けを落とす男の手際の良さに少々思うところがないわけではなかったが、段々と指の動きに中が変化していくのがわかった。 「そろそろ・・・・・・だな」  私の変化を感じた男は、タイミングを逃すものかと私の尻を左右に割った。思わずシーツを掴んだ私に「大丈夫だ、ほぐれているから」と言う。 「いくぞ」  熱く滾る灼熱の棒をゆっくりと、私の中に埋めていく男の動きは緩慢で丁寧だった。  私が乙女であったらなら、大事にされていると感じるほどに――。 「くっ! ・・・・・・まだ?」  腹が圧迫されて苦しい。ズッズッ! と入ってくる男のモノは、決して小さくはない。というか、大きい・・・・・・。 「あっああ! これで・・・・・・全部だ」  密着した身体が、それを知らせてくれた。孔が一杯に広がって、ドクンドクンと中で脈打つのが男の全てだった。 「動いていいか――?」  主導権はあくまで私のようだ。いっそ自由にしてもらったほうが、私の精神的には楽なような気がする。 「あっ、やだ――。動くな・・・・・・っああ!」  反対の言葉というのはいい加減止めたい。が、これが課題だと言われると何がなんでもやってのけてやると、燃えてしまうのは優等生を演じてきた性だろうか・・・・・・。 「フフッ」  ご機嫌な男の笑いが、背後から聞こえる。私が自分の言うとおりにやっていることが嬉しいのだろうか。
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