鐘の音に想う

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 男の指は剣を握るものの常として、硬く節ばっている。たった一本が入っただけとはいえ、私には違和感を覚えずにいられない。 「どうだ?」  私の顔を見ながら指を動かすのは止めてほしい。目を瞑り顔を背けていても立てた足の間にいる男の興奮が息遣いや時折あたる元気な陰茎でまざまざと知らされる。 「・・・・・・気持ち悪い・・・・・・」  残念ながらそこで感じることは出来なかった。 「そうか・・・・・・」  若干残念そうな声に悪いなとは思うが、こんなところで演技をするほど私も望んでいるわけではない。 「二本目挿れるぞ」  何とかスムーズに動くようになってきた指が言葉と共に二本に増やされた。 「んっ! ま、待ってくれ・・・・・・。痛いっ」  ギチギチと私の尻に差し込まれた指に私の心は挫けそうになった。 「あ、止めろって・・・・・・」  何度も言うが騎士ではない私は痛みに慣れていない。しかもそんな場所だ。  止まった指にホッと息を吐く。 「まだ二本なんだが」  二本だろうが、一本だろうが、そんなことは私の尻の知ったことではない。  しばらく無言が続いた。私が諦めるか、男が諦めるか。 「これならどうだ?」  男は尻から指を抜いて、私の足を抱え上げた。膝が自分の顔に直撃するところだった。 「お前! 何だ、これ・・・・・・」  身体は硬くないが、楽な姿勢ではない。 「ちょっと膝持ってて」  よくわからないまま膝をもつと尻が真上を向いていた。これはかなり恥ずかしい体勢ではないだろうか。それに膝を閉めているから余計入らないような気がする。  男の手が尻を開いて、何かが触れた。 「あっ! あっ! ああぁ・・・・・・っ! お前っ、何っ? んんっうっ・・・・・・や、なんでそんなところ舐めるんだっ」  ヌルンとしたものは、男の舌だった。すぼまりを突くように舌を挿れられて、私の腰は跳ねた。羞恥と何だかわからない高まりに顔は真っ赤になっていると思う。 「お前が痛いっていうから・・・・・・」 「痛くないものをいれろって言う意味じゃない! あ・・・・・・っ」 「でも気持ちよさそうだ」 「そんなとこ・・・・・・」
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