冬の夜。

　それから２週間後。

「おい、今日から大々的にあのサイトで安売りするらしいぞ？」
「へー。なんか買うの？」
「会社で使う事務用品とかだな。安かったら買おうと思ってるくらいだ」
「一緒に選ぼうか？」
「いや。お前は自分の用事を済ませて、さっさと寝た方が良いんじゃないか？　もう10時だぞ」

　いきなりPCを伏せた様子に若干の違和感を覚えはしたが、睡魔には勝てず先に休むことにした。

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「やっと寝たか――」

　足元では、先日届いたヒーターが、小さくゴーゴーと首を振りながら、温風を吹き出している。ほっとする暖かさだ。それにしても、こんな画面いくらなんでもあいつには見せらんねーよ……【――45％オフ――】って、たった２週間で。これはねーよな。

冬の夜。（完）