二つ目の願い

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「お風呂ありがとうございます。…どうしました?」 風呂から上がってきた彼女を見て僕は驚いてしまった。いつもかけている眼鏡を外し、きれいな長髪をゴムで結んでいた。たったそれだけなのに。 「いや綺麗だなと思ってさ。」 「眼鏡外した方がいいですか?」 「外して大丈夫なのか?目が悪いんだろ?」 「これはだて眼鏡ですよ。あくまで真面目の高校生を演じるための変装ですよ。」 「そうなのか。ご飯できたよ。」 僕の作ったご飯と味噌汁の匂いを嗅いで顔をしかめる。 「蒼生さん料理下手ですね。」 「そこまでか?」 「明日から私が作ります。とりあえず今日はこれ。」 閃光で視界が奪われる。目を開けるとテーブルの上にパンとプリンが置いてあった。 「食べたかっただけか。まあ仕方ない、さあ食べよう。」 「違いますよ。若干食べたいと気持ちはありましたけど…」 僕は忘れていたわけではない。彼女との関係はあくまで取引相手というだけなのだ。それを勘違いすると痛い目をみることになる。
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