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「今日はどこに行きましょう?」
「そうだな今日は、」
僕の言葉に被せるようにしてインターホンが鳴る。一体誰だろう。僕たちは玄関に行く。ドアを開けると小柄なおばあさんがいた。
「絹さんじゃないですか。どうしたんですか?」
彼女は少し驚いていた。絹と呼ばれたおばあさんは僕に頭を下げ、麻衣と話がしたいと言った。拒否する理由もないので部屋に通した。
「今回の人間は彼かい?」
「はいそうです。蒼生さんっていうんですが、話してみるとすごくいい人です。」
この人も魔女なのか。何人いても不思議ではないか。絹さんはじっと僕を見てすぐに驚いた顔をした。
「あんたたちお互いに好きだろ?まさか恋玉がこんなところにあるなんて…」
話の半分も理解できなかったが、僕と彼女は顔を見合わせて頷いた。」
「あんたたちに少々残酷なことを教えなければいけない。まず魔女の世界には恋玉というものがある。魔女の世界の社会を回すために必要なものだ。その年に生まれてきた魔女の子供の一人が必ず持っているはずだったんだ。だがなぜか今年は見つからなかった。恋玉は魔女を虜にする性質がある。それを恐れた上の魔女たちはある言い伝えを信じた。人間の魂を恋玉に変えることができるというものを。その中で君を発見してしまった。君の魂と融合してしまっていて取り出すことはできない。」
僕はようやく口を開く。
「僕はどうなるんですか?」
彼女はばつの悪そうな顔をしていた。
「君を殺して魂を取り出す…。君には二つ選択肢がある。」
「何ですか?」
「一つ目はさっき言った通り、君をここで殺して魂をとる。二つ目は魔女の世界に来て生涯家の中で過ごしてから魂をとるというのだ。一応言うがそこにいる彼女は仕事でほとんど会えない。」
麻衣は下を向いて震えている。
「すいません考える時間をください。」
「わかった二日後またここに来る。」
僕は焦燥感に駆られていた。一度落ち着いて彼女と話し合おう。
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