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その数日後、学校に行くと机に手紙が入っていた。誰からだろう。差出人が書いていない。優香は封を開けると、中にはパソコンで書かれた文字の手紙が入っていた。
「胸がデカくなる為に、友達利用するなよ。最低。キモイよ。学校来るな」
それだけの短い文章だった。誰がこんな手紙をいれたのだろう。手紙を見つめていると、周りからクスクス笑う声がする。
「最低」
「帰れ」
誰かが優香に聞こえるように言う声が聞こえる。女子からだけでなく男子からもだ。どうやら皆手紙の事を知っているようである。優香はその場に居られなくなり、席を立った。朋美の方を見ると気付いていないのか、こっちを見ていない。優香は初めて授業をサボって家に帰った。アルバイトも店長に電話して休ませて貰った。するとスマホに朋美からメールが入ってきた。
『優香、今日どうしたの?学校も帰ってしまって。心配したんだよ。アルバイトも休んだんだね。一人で寂しかった。明日は学校来るよね』
メールの様子だと朋美は手紙の事を知らないようだ。だが本当だろうか?今日の皆の様子だと、クラスの皆が優香の事を批難しているようにも聞こえた。朋美だけ気がつかないなんてありえるのか。
『朋美、アルバイトお疲れ様。今日はちょっと具合が悪かったの。明日は学校もアルバイトも行くから宜しく』
優香はメールを打つと誰に言うでもなく呟いた。
「明日、学校大丈夫かな?」
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