ハンバーガー

「結果は明日だよね。二人で働けるといいなー」
朋美はすでに暗くなった電車の外を見ながらそう言った。
「武田さんですね。この前は面接お疲れ様でした。結果なのですが、月曜日から来て頂けますか？お友達の島崎さんも一緒にです」
「はい。解りました」
やった。面接に受かったようである。それも朋美も一緒にだ。優香は電話を切ると早速朋美に電話をした。
「私の所にも電話あったよ。嬉しい。良かったね」
「月曜日、一緒に行こうね」
「うん。学校で皆に自慢しよう。それに優香に言ってない事があるの」
「何？何の話？」
「あそこの店のハンバーガー食べると胸が大きくなるらしいよ」
「えー。誰が言っていたの。そんな話」
「ちょっとした噂だよ。だから、二人でハンバーガー食べて、胸を大きくしようよ」
「マジ？笑える」
優香は朋美が冗談を言っているのだと思って笑ったが朋美は本気らしい。
「本当だよ。成長ホルモンが使われている外国製の肉らしいよ」
「成長ホルモン？」
「そうそう。それを食べると女性ホルモンが活発に働くらしいの」
「何か本当っぽいね」
「外国では食べぎて胸が爆発して死んだ人がいるらしいよ」
「えっちょっと怖い」
「程々なら大丈夫だよ」
「そうかなー。でも私胸無いからちょうどいいね」
「二人でDカップだね」
「二人の秘密にしておこう」
本当なのか嘘なのか解らないが気になる話である。もしかしたら働いているうちに解るかもしれない。優香はアルバイトが待ち遠しくなった。