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クラスでの流行り――
確かにクラスでの流行り廃りは、即グループランク分けに響くものだ、三十人程の輪の中で起こり得るランキング、昨日までトップグループだった人が、流行りに乗れなければ即、ランク落ちのグループ入りだ。
一度トップグループから堕ちれば登りあがることは難しい。授業中にいきなりの発言、学級会での決め事も決学級委員ではなく、どのクラスも事実上このトップ女子グループが中心に動かしている。
「だ、ダメなんですか? 白」
「ダメに決まってるじゃん、私はクラスのトップグループにいたいの、そんな私が白って......」
悲しそうな表情は変わらない、女子の白はダメなのだろうか、逆に清楚で良さそうなイメージなのだが。
「だって、白って自分が無いって感じでしょ、最悪だよ......クラスを引っ張るグループにこんなのがいるんだよ。みんなにバレたら私、教室にいられないよ」
なるほどと、納得させられる。確かに彼女の外見から見れば、ピンクや黄色といった明るい色がしっくりくる。
「い、いやでも、僕なんて真っ黒ですよ、根暗、陰気、腹黒、何にもいいイメージ無いんですから、僕は明るい色になりたいですよ」
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