白い天井

1/11
4人が本棚に入れています
本棚に追加
/11ページ

白い天井

 今日も目が覚めた、白い天井を見つめる。  目が覚めなければいいと本気で思った。私が死んでも誰も困らないし、悲しみもしないだろう。  両親は殺された・・・。弟も殺された・・・。祖父母も殺された・・・。なんで、私も一緒に連れて行ってくれなかったの?  マスコミを名乗る狂人が今日も家の外に居る。  あの人達は、私が死んだほうが良かったと思っているに違いない。窓からカーテンを少し開けて外を見る。やはり、狂人が沢山居る。そんなに、私が生き残った事が不満なのだろうか?  学校からもやんわりとだけど、登校してこないように言われた。  もともと、学校なんて面子で行っていたような物だ。こんな状況で行こうなんて思わない。  スマホも解約した。  もともと、メッセのやり取りをする友達も、心配して電話をかけてくる友達も居なかった。  私の両親と弟と祖父母を殺した奴が捕まった。  ただ、そこに居てむしゃくしゃしたから殺した。たったそれだけの理由だ。  狂人の中の1人が面白そうに教えてくれた。  私に何を言えというのだろう。悲しいですか?って聞かれて、悲しくないと答えるとでも思っているのか?     
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!