空の果てまで会いに行く

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『今は12月……。せいぜい湖の底に頭をぶつけて、ずぶ濡れになって、くしゃみをしながら学園に帰るがよい』  あ、ちゃんと怪我をしないように、そこのところは調整してくれたらしい。 『さあ、次はお前だ!』  と言って炎の魔神が指を突きつけるので、私は慌てて命乞いをした。ずぶ濡れコースは嫌である。 「待ってください! “白の祭”は……」 『“白の祭”なら去年もやっただろ! 1年ぐらい我慢しろ!』 「えええー! だって冬の精霊様も、『ちょっと待って欲しい』って言ってましたよ」 『私も急いでいるのだ! そもそも、なぜ彼女は、炎の魔神である私の求婚を受け入れない!?』 「待てない男だからじゃないですか?」 『ぐっ』  私が言うと、炎の魔神は胸を押さえた。下手な魔法の矢よりも威力があったかもしれない。 『私を止めたいのなら、力で止めて見せろ!!』  冗談じゃない。エデとは違って、私は魔法学園の一般的な生徒なのだ。  轟音が響いてきたのはその時である。何か、大きなものが動く音。水だ。水の音だ。風が巻き起こり、雲の下から一匹の巨大な龍が出現した!     
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