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湖に住んでいた白い龍だ。地上から、雲の上まで昇ってきたのだろう。湖の水だろうか、ぶよぶよとした水の固まりが竜の周りを漂っていて、龍の頭の上にはエデがちょこんと乗っていた。無事だったんだ! ……しかし、なんだか嫌な予感がする。
エデは勝ち誇った表情で、遥か頭上から炎の魔神を見ていた。そうして、えいやっと杖を振り下ろした。
私の嫌な予感は的中した! 龍とエデの周りを漂っていた水の固まりは、炎の魔神めがけて水流のように、雨のように降り注いでいく。雨なんて生易しいもんじゃない、豪雨、攻撃水魔法、物理的に痛い!
炎の魔神の断末魔が聞こえる。
『いや、確かに力で止めてみろ、と言ったがそれは反則ううううう』
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