沈む赤と影

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家に帰っても「おかえり。」の声や人の気配がしないのにはもう慣れてしまった。 パチリと電気を点ければビックリしたように金魚が尾を翻した。 「そういえば、お前も一人だな。」 コツンとガラスを小突いてやるとそいつはほっといてくれと言わんばかりにプイッとそっぽを向いてしまった。
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