沈む赤と影

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光のヴェールがヒラヒラと漂っている。 遠いところは薄い青。だんだんと青がこれは濃くなっていき、自分のところへ届くまでに完全に青に消えてしまう。 (ああ、またこの夢か…) そう意識すると息が苦しくなる。 ガボッ、ボコッ、ボコリ。 口から逃げ出た空気がゆらゆらと登って行く。反対に自分の体は沈んでいく。 ああ、綺麗だ。なんて今の状況でそんな呑気な事を考えている。 (くる、し、い…。) どんどんと酸素が逃げて行く。 意識が飛ぶ。その瞬間、ふと視線の先にひらりと赤いレースが見えた気がした__
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