大阪へ

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「結、そんな不安そうな顔するな。 大阪なんて新幹線で2時間半だから、帰れる 限り帰ってくるよ。」 「うん。」 結は頷きながらも、大きな目を潤ませる。 「結…」 俺は箸を置いて立ち上がり、結の方へ回ると、そのままそっと結を抱き寄せた。 その途端、結の目からは、涙が止めどなく溢れ、嗚咽も漏れた。 「海翔と離れるなんて嫌だよ。 海翔は平気なの?」 結が掠れる声で絞り出すように言う。 「平気な訳ないだろ。 だけど、俺は結が思ってるより、ずっと 結を愛してる。 だから、結が心変わりしない限り、 俺たちは離れても大丈夫だ。 きっと乗り越えられる。」 そう言って、俺は結を抱く腕に力を込めた。 ほんの数ヶ月だ。 数ヶ月で絶対に立て直してみせる。 だから、結… 待っててくれ。
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