595人が本棚に入れています
本棚に追加
/260ページ
「課長、大丈夫ですか?」
姫崎が隣から覗き込んでくる。
「ん? 何が?」
大丈夫かと聞きたいのは、こちらだが。
「気付いてへんのですか?
さっき、スマホ見てから、ため息の連続
ですよ?
彼女さんですか?」
そうか。
俺は苦笑するしかなかった。
「ああ。
明日、会いに来たいって言われたけど、この
状況じゃあな。」
「それは、会ってあげてくださいよ。
うちも、遠距離恋愛中やから、分かります。
例え、5分でも会いたいもんですよ?」
「姫崎、彼氏いたのか。」
こんな仕事してたら、デートなんてできないだろうに。
「彼氏くらいいますよ。
高校生の時から続いてて、もうすぐ6年に
なります。」
「へぇ。
うちより、長いな。」
「課長は、付きおうて何年になるんですか?」
「5年ちょっとだよ。」
「結婚しぃひんのですか?」
最初のコメントを投稿しよう!