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瑠璃はホットココアを運んできたマスターを見上げる。
「天使に会えたということは、瑠璃さんがとても優しくあたたかい方だということですね」
マスターは3人分のホットココアを優しくテーブルに置く。
「私この子が今までどんなふうに過ごしてきたのかって考えると、とても切ないのです。だからあたたかさとかぬくもりとか幸せを感じて欲しいと思っています」
瑠璃は少し下を向く。
「でも、どうしたらいいのか、天使にはただ一緒に居てくれればいいと言われたけれど、自信がないのです。それに、天使は70日後に迎えに来るのでしょうか」
マスターが静かな口調で話し始める。
「70日と言っていたのですね。ええ、70日後の夜、天まで必ず連れて行くでしょう」
マスターは優しく微笑む。
「瑠璃さんはとてもお優しい。小さなレディーにその優しさやあたたかさは伝わっていますよ。何か特別なことをしたり、言ったりしなくても良いのです。瑠璃さんの声から、手から、全身から、優しさあたたかさ幸せ、それらは伝わるのです。天使が迎えに来る日までお仕事は無理しないでくださいね」
マスターの優しい微笑みに瑠璃は感謝した。
「瑠璃さん、小さなレディーがあなたの助けを待っていますよ」
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