秋の歌

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 誰がどこで見ているか解からない。  屋外で体を触れ合わせることを、怜也は嫌った。  本当なら、こうして二人でベンチに座っていることすら恥ずかしいのだ。  だが、そんな怜也も凱は好きだった。  恋人だからと、馴れ馴れしく擦り寄ってこない、初々しさを失わない純粋な怜也のことが大好きだった。 「さ、午後の授業が始まるよ。もう行こう」 「あ~、かったりぃ」  怜也に背中を押され、凱はしぶしぶ退屈な教室へ向かった。
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