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「樹里亜ー!
聞いた聞いた!? この街の●●夫妻、殺し屋に殺されたんだってね!」
そう言ってきたのは、ミカエル学園でたったひとりの友達、『城内 華(じょうのうち はな)』。
学園一の情報屋。
口が固くて、「秘密だよ。」と言われたら、一度も言ったことがない。
「華、声が大きいわよ。もっとおしとやかにしなさい。お母様に怒られるわよ。」
「ごめんなさぁい。
ねぇ、今度私の家で親しい人を呼んでパーティーを開く予定なの。樹里亜参加する?」
樹里亜の目がキラリと輝いた。
「パーティーには例えばどんな人が来るの?」
「うーん。身内の方とか、樹里亜みたいに、親の友達とか。
うちの城内おもちゃ工場の社員の上層部とか?」
ほうほう。
身内に社員ねぇ。
しかも上層部。
悪い事をあばいてやらないと。
「私も参加してもいい?」
「嬉しい!! ありがとう!
こういうパーティーはうちよりも上流階級の子しか招待させてくれないから、暇してるの。
花野家のお嬢様が来てくれると知ったら、お父様、新しいおもちゃの試作品とか渡したりするかも。
あっ、もしかしたら樹里亜の機嫌を取ろうとして樹里亜を独り占めするかも!」
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