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そうして楽しい日々が続いていく中で――やがて。
私のお腹の中に、彼との愛の結晶が宿った。
その時、彼はどれほど喜んでくれただろうか。
今ではもうあまり良く憶えていないけれど、でもきっと。
私よりも……泣いていたことでしょうに。
そんな彼は妊娠したことがきっかけで起こり始めた『つわり』が酷い時でも。
私の精神状態が不安定になってしまい、彼を困らせてしまった時でも。
彼は私を見捨てることもなく、優しくそれを受け止めて。
私を愛し続け、私を支え続けてくれて。
そしてようやく私は――彼との子供を無事に生むことが出来た。
私と彼との間に授かった子供は二人――男の子と女の子。
つまり――双子だった。
それはとても喜ばしいことだった。
だって……男の子と女の子を同時に授かったのだから。
一体どんな風に育つのか、楽しみで楽しみで仕方がなかった。
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