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だって私には――“悲しむ感情”が凍ってしまっているのだから。
悲しいという感情が現れる『泣く』……を、私が出来るはずがない。
今の私には……“喜ぶ”ということしか出来ないのだから。
笑顔で喜ぶ、ということしか出来ないのだから。
まあ、母親の私が泣いたところで、二人にとって迷惑でしかないだろうけど。
笑顔でその事実を喜び、それを受け入れてくれた我が子達は。
二人とも、幸せそうな結婚生活を送って。
やがて――私と彼と同じように、子供を授かった、と。
……そのことを電話で聞いた時、どれほど嬉しかったことか。
まさかあんな幼かった娘と息子が無事に大人になれたことだけではなく。
その二人が……自分達の子供を授かったのだから。
私ももう『母親』ではなく『おばあちゃん』になったのだから。
…………嬉しかった。
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