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序章 夏の始まり
私は、俗に言う不登校だった。
病院に3ヶ月ほど入院し、その期間ずっと学校も欠席していたので、2年の一学期はほとんど行けなかった。
集団が苦手な私は、夏休み明けから学校に通うのが不安で仕方がなかった。
もうクラスメイトのグループ分けはきっと終わっているし、誰も受け入れてはくれないだろうと考えていた。
真夏だと言うのに、真っ白な肌。
入院期間中、外の光を浴びることがなかったので全くと言っていいほど焼けておらず、妹には
「白すぎて気持ち悪い」
と、言われるほどであった。
そこまで言われるのだ。きっと、外見からも体調の状態が分かるような見た目をしていただろう。
『こんな私を受け入れてくれる者など、誰もいないだろう』
そんな悲観的な考えを持った少女は、学校に戻っても、隅の方で日々を過ごそうと心に決めていた。
友達を作れる気もしなかった。
ついこの前まで付き合っていた彼氏にも振られてしまったのもあり、人間不信に陥っていたのだ。
友人関係はよもや、恋愛など全くする気ではなかった。
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