職業:お父さん

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職業:お父さん

「お母さんになりたい」 という女の子は多いけれど、 「お父さんになりたい」 という男の子は、会ったことがない。 いや、世間に入るのかもしれない。 いるだろう。 私の『世界』はあまりにも狭い。 世界どころか、日本だってごく一部しか知らない。 ところが日本はどうしたって『お母さん』と一緒にいる時間は長いし、衣・食・住と生きるのに必要な作業は表舞台として「(主に)母親が世話をしてくれる」という部分が、子供の目に映るだろう。 というか、私だってそうだった。 これが男女入れ替わって『主夫』として『お父さん』が『お母さん』の代わりに家事育児をしたとしても『代わりに』という接続助詞がつく。 故に、『職業』としてというか、生物的役割として女の子が 「将来は『お母さん』になりたい」 と言うことはあっても、 生物的役割として男の子が 「将来は『お父さん』になりたい」 と言うことはごく少ない。 だって… お父さんって何してるの? お父さんってどうしてお家にいないの? お父さんって何でお家でお母さんと同じぐらい動いていないの? お父さんっていつもどこにいるの? お父さんってひとりで出掛けて、ずるいな。 お父さんは 電車やバスに揺られ、 もしくは車に乗って、     
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