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産気づく毒蛇
勘解由小路降魔さんと十二人の僕たち 斜陽の落日
警視庁怪奇課のオフィスで、現職の警官が、連れ込んだ女房とイチャイチャとしたひと時を過ごしていた。
対面にひっついてヘビーペッティング中だった。
夫の唇に餌でもついているのかと言うレベルでむしゃぶりついている女房の目はウルウルときらめいていた。恋の炎が燃え上がっていた。
彼女の腹部は大きく膨れ上がっていた。純白のワイシャツははち切れんばかりで、最早臨月を迎えていた。
膝の上で抱き合う彼女のタイトスカートは捲れ上がっていて、白い肉感的な太腿が剥き出しになっていて、そこに続く大きな臀部を撫で回す嫌らしい右手が動いていた。
麻痺していた左腕は力無くダラリと垂れ下がっていた。
嫁の尻を健常な右手で撫で回していた勘解由小路降魔は言った。
「弁当を届けてくれたのはありがとう。アーンしてくれたのも嬉しかったが、俺は餌になったような気分なんだが」
前を大きく明けた勘解由小路の胸に吸い付く感触と、スリスリと頬ずりする感触があった。
「臨月になって私の恋心は耐えられないレベルを迎えています。もう職場も職業倫理も関係ありません。泡沫の如き糜爛な夢に酔いしれてもよろしいでしょうか?降魔さん。いえ貴方」
「俺の胸元から上目遣いに見る諫早可愛すぎるぞ。
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