232人が本棚に入れています
本棚に追加
/677ページ
STAR ISLAND
島を出発してから10日。
寒い海域を抜け、だんだんと暑くなってきたと思ったら、今度は少し肌寒い。
指針と地図ではもうそろそろついてもいいと思うのだが、かなり地図の端っこまで行ってしまっている。
端から横に横断できるということでそうなったのだが、心配なのは食料。
図鑑で見た肉系の海王類はQUEたんキックで仕留めてあるものの、牛しゃんのステーキがこいちい。
この間に、桂奈しゃんに手伝って貰って、眠り玉も完成し、他の玉もたくさんのストックができたので、いつもの様に忍者ごっこ。
いつもロープで乗り込んだりする時に落ちるので、マストからマストに飛び移る練習をしながら、色んなところに立て掛けた木に手裏剣とクナイを投げるが、真ん中からはやはりズレる……
「QUEたーん、束ちゃーん」と狼歩しゃんの声がしたので、「はーい」とお返事をして行くと、幼稚園からのお手紙……
「嫌でしー」
「QUEもー」
「次の島の手前で1週間です。そのあと行きたくなかったら、夏休み前のテストを受けてください」
「余裕でちゅ!」
「が、ガムばりまし……」
その後渡されたのは沢山のドリル……
「更紗さんと道産子さんに手伝ってもらいますね」
「しちゅじのお仕事はー?」
「沢山ありすぎてドリルまで回らないんです。ほら、あのRiver島の事とか、次の島の事とか、読みたい本もありますしー」
ブーブーと言っていると、ご飯の後からお勉強だからと2人に連れ去られ、厨房でご飯を食べている時も問題を出される。
「ご飯おいちく食べたいでちゅ」
「この問題できたらです。問題!豚に?」
「豚に真珠でちゅ。お肉くだちゃい!」
なんとかお肉をゲット!
「わかりませぬ!わかりませぬー!」
「だから、指使ってもいいんだって」
「指が足りないでしー!」
束砂しゃんの問題を覗き込むと、10-X=4となっている。
「Xの答えを出すのはー」と言いかけたら、ムチでパシーン!
「ヒィッ」
コソッと束砂しゃんにおててで足りまちゅ。と両手を広げてみせると、「あ!」と言いながらなんとか答えを言っていて、束砂しゃんもお肉ゲット!
問題をとかないとメインが貰えない……
お肉を切っていると、次はマナー。
これが一番嫌でちゅ。
「キコキコ音を立てない!ズズっと啜って飲まない!こぼさない!!!」とスパルタ。
特にマナーは朝昼夜と続くので、とってもお腹が減る。
最初のコメントを投稿しよう!