STAR ISLAND

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STAR ISLAND

島を出発してから10日。 寒い海域を抜け、だんだんと暑くなってきたと思ったら、今度は少し肌寒い。 指針と地図ではもうそろそろついてもいいと思うのだが、かなり地図の端っこまで行ってしまっている。 端から横に横断できるということでそうなったのだが、心配なのは食料。 図鑑で見た肉系の海王類はQUEたんキックで仕留めてあるものの、牛しゃんのステーキがこいちい。 この間に、桂奈しゃんに手伝って貰って、眠り玉も完成し、他の玉もたくさんのストックができたので、いつもの様に忍者ごっこ。 いつもロープで乗り込んだりする時に落ちるので、マストからマストに飛び移る練習をしながら、色んなところに立て掛けた木に手裏剣とクナイを投げるが、真ん中からはやはりズレる…… 「QUEたーん、束ちゃーん」と狼歩しゃんの声がしたので、「はーい」とお返事をして行くと、幼稚園からのお手紙…… 「嫌でしー」 「QUEもー」 「次の島の手前で1週間です。そのあと行きたくなかったら、夏休み前のテストを受けてください」 「余裕でちゅ!」 「が、ガムばりまし……」 その後渡されたのは沢山のドリル…… 「更紗さんと道産子さんに手伝ってもらいますね」 「しちゅじのお仕事はー?」 「沢山ありすぎてドリルまで回らないんです。ほら、あのRiver島の事とか、次の島の事とか、読みたい本もありますしー」 ブーブーと言っていると、ご飯の後からお勉強だからと2人に連れ去られ、厨房でご飯を食べている時も問題を出される。 「ご飯おいちく食べたいでちゅ」 「この問題できたらです。問題!豚に?」 「豚に真珠でちゅ。お肉くだちゃい!」 なんとかお肉をゲット! 「わかりませぬ!わかりませぬー!」 「だから、指使ってもいいんだって」 「指が足りないでしー!」 束砂しゃんの問題を覗き込むと、10-X=4となっている。 「Xの答えを出すのはー」と言いかけたら、ムチでパシーン! 「ヒィッ」 コソッと束砂しゃんにおててで足りまちゅ。と両手を広げてみせると、「あ!」と言いながらなんとか答えを言っていて、束砂しゃんもお肉ゲット! 問題をとかないとメインが貰えない…… お肉を切っていると、次はマナー。 これが一番嫌でちゅ。 「キコキコ音を立てない!ズズっと啜って飲まない!こぼさない!!!」とスパルタ。 特にマナーは朝昼夜と続くので、とってもお腹が減る。
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