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新しい……。
『新しい人生は素晴らしい』
キンと冷えた朝日の中、朝刊を取りに出た沙苗(さなえ)は、ひらりと落ちたチラシを拾う。
きっとまたどこかの勧誘か、なんかのキャッチフレーズだろう。
寒さに足元が震える。
吐く息は白く、車のフロントガラスに付いた霜は結晶の形になっていて、太陽の光と共に輝いていた。
どうしてか、そのチラシの文字が引っかかる。
不思議に思いながら、玄関の中へ沙苗は入った。
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