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トクン、と胸が鳴る。
「うん」
いつもの。それは――、
遼ちゃんの唇がゆっくりとあたしの唇に重なって、あたしは目を瞑る。キスは、ちっちゃい頃から大好きな遼ちゃんと挨拶みたいにしてた。
『これは仲良しの挨拶みたいなもんだよ』
遼ちゃんのお部屋に、勉強を教えてもらいに通うようになっていたあたしに、いつしか遼ちゃんが教えてくれた、仲良しさんの〝ごあいさつ〟です。
お互いに〝ごあいさつ〟をする、これは〝なかよしタイム〟なの。
遼ちゃんの舌とあたしの舌が触れ合う。
「んん……」
これが気持ちいいのです。
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