ひより

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 その人、遼ちゃんはクククと笑った。 「いいぞ。先にシャワー浴びるから少ししたら来い」  そう言い、遼ちゃんはお家の中に入って行った。  そう、遼ちゃん。平田遼太先生は、あたし、宮部ひよりの大好きな幼なじみのお兄ちゃんです。  7つも年上なの。だから、お兄ちゃんと妹、だよね。 「あら、ひよちゃん。また遼ちゃんとこ?」  ノート、教科書、ペンケースを抱えて玄関にいたあたしにママが声を掛けた。 「うんっ」 「遼ちゃんはもう働いてて大変なんだから、あんまりお邪魔しちゃダメよ。それにひよりの学校の先生なんだから」 「はーい」  先生。  何だか変な感じ。だって、遼ちゃんは遼ちゃんだもの。
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