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「こんばんはー」
遼ちゃんのお家とあたしの家は、狭い路地を挟んだ真向かい。鍵がかかっていないドアを開けて、挨拶をして勝手に上がっちゃう。
「ひよちゃん、いらっしゃーい」
キッチンから顔を出したニコニコ顔のおばさんのとこにパタパタと駆け寄った。
「遼ちゃんはまだお風呂?」
「もうそろそろ出てくるわ。それにしても……」
おばさんが頬に人差し指を当て、思案顔をする。
「前は日替わりで女のコ連れてきていた遼太も最近は忙しくなって。アッチの方もトンとご無沙汰みたいなの」
アッチ? ご無沙汰?
「ひよちゃん、気を付けてね。あ、でも私はひよちゃんがお嫁さんに来てくれるなら大歓迎だわぁ」
気を付けて?
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