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遼ちゃんのお部屋に入って改めて気付いた。遼ちゃん、上半身、裸です。
肩に掛けていたバスタオルを取って、髪を拭く。軽く飛ぶ水しぶきが部屋の明かりを反射してキラッと光った。ガッチリとたくましい肩に、割れた腹筋。
ドキッとした。やっぱり、カッコイイです。
目のやり場に困ったあたしは教科書を抱えたままウロウロオロオロ。そんなあたしを見て遼ちゃんはクスッと笑った。
「なにやってんだよ。ソコに置いてあるTシャツ取って」
「あ、これ?」
ベッドに置いてあったTシャツを取ろうとした時、抱えていた勉強道具一式が床に落ちた。
「あっ」
「ホント、ドジ」
慌てて拾うあたしの脇に、遼ちゃんが屈む。フワリとシャンプーの香りがして、顔が、近づいた。
「いつもの。やる?」
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