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「ばぁや、少しはこの状態にツッコんでよ…」
「おやおや、見慣れた光景でしたので忘れておりましたよ。
さ、レナードや。坊ちゃんを降ろしてくださいな」
「はい」
僕が言ってもちっとも降ろしてくれる気配は無かったのに、ばぁやが言うだけで簡単に降ろしてくれた…
「それではクリスティーナ様に呼ばれておりますので一度失礼させていただきます。
また後で戻ってまいりますので」
そう言うとレナードは部屋から出て行った。
あれ?でもレナードはこの部屋の鍵を持っているのかな?
「レナードにもこの部屋の鍵は与えられておりますよ。
坊ちゃんの持っている鍵とはまた別の形をしておりますがね。
ほれこの通り」
僕の疑問が顔に出ていたのか、ばぁやが教えてくれる。
確かに僕の持つ生徒手帳とは違って、普通の鍵の形をしている。
ただし、この鍵に合う鍵穴はかなりでかいのじゃないと無理と言うようなサイズで、短剣位の大きさはある。
勿論、この部屋の扉にはそんな大きな鍵穴はないし、鍵穴自体無い。
そう言えば私だった頃の使用人との付き合いは表面上だけだったから、こうして使用人や護衛用の鍵を見るの自体初めてだ。
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