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「押すだけじゃない駆け引きを覚えたんじゃないのか?
あの王子様もよ」
「あ、ロメオ君。
駆け引きって?」
「そんなの恋愛の駆け引きに決まってんだろ?
王子様がそこのお坊ちゃんが好きなのは誰が見ても分かる事だしな」
「お坊ちゃんって、そんな事を言ったらこの学園に通う男子生徒の殆どはお坊ちゃんになっちゃうよ」
「今はそんな事はどうでもいいんだよ。
それよりも、今までグイグイ来ていたのがスッと引いてどう思ったよ?」
急に話に加わって来たロメオ君はトーマス君と話しているだけかと思っていたら急に僕の方に話を振って来た。
と言っても、どう思っているかと言われても、まだよく分からないが実情なんだけど…
「分からない、って言ったらどうする?」
「まだまだお子ちゃまだなとしか言いようがねぇな」
そう言ってロメオ君はヤレヤレと言わんばかりに首を振っていた。
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