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その後もロメオ君による恋愛のレクチャーは続いたけども、今の僕には少々ピンと来ないものだった。
これが小さい頃から、同年代の他の人とも交流していたりすれば又話は違うのかもしれないけど、残念ながら僕は小さい頃からずっと同年代との交流は無かった。
僕が同年代と交流し始めたのは、この学園に通い出してからだから、ロメオ君の話には着いて行けない事も多々あった。
逆にトーマス君は、所々で頷いているから、ロメオ君の話はよく分かっているようだ。
確かにトーマス君の家は商会をしているから、同年代だけでなく色んな年代の人との交流も多かっただろうし。
「つまりは、もうちったぁ大人になれって事だな。今のところは」
ロメオ君の話を聞いても首を傾げている僕を見て、ロメオ君はそう括った。
「早いところ、今のガキんちょのまんまじゃなく、大人になんなきゃ、気付かない内にあの王子様にパクリといかれちまうぞ」
「パクリ?」
「その意味のその内分かるさ」
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