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僕には前世の記憶があった。
その記憶は残っている。
だけど、いつ頃からかその前世の記憶を全く思い出せなくなった。
残ったのは前世の記憶を持っていた、という過去だけだ。
今となってはもう思い出す必要が無くなったから思い出せないのか、完全にその記憶が無くなったのかは分からない。
でも、ある話題に関してエドワード王子が変に過保護になっていたのが無くなったのは良かったかもしれない。
その話題が出そうになるだけで、わざとらしく話題変更をして来たりしていたのだから。
それが無くなって、エドワード王子も何処かホッとしているようにも見えるし。
しかし、それにしても過去の記録を見るだけでも、そのマーガレット・オルディナルがしていた事は酷いとしか言いようが無かった。
そして、最後には色々な罪が重なった結果、火刑に処されている。
ただ、火刑の文字を見た時に顔色を悪くしていたのを見られて、エドワード王子にかなり心配されてしまった。
マーガレットに関してはただの記号としか認識出来ないが、火刑と言う言葉には何か思う所があるのか、僕の具合が悪くなってしまう。
これに関しては一時的なものだし、その文字を見てしまう事があるかもしれないけど、それは仕方ない事だと受け入れて、その具合が悪くなるのを我慢するしかないだろう。
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