897人が本棚に入れています
本棚に追加
時は流れて、僕はもう15歳になった。
あれからも勉強を頑張って、もう生きていた頃に習ったものなら余裕で分かるようになったし、更に上の勉強にも手を着けている状況だ。
だからか、周りからは勉学に対しては秀才扱いしてくれている。
でも、やっぱり魔法の才能はちっとも開花してくれなくて、両親からは小さい頃程ちやほやはされなくなった。
おかげで、姉上との仲は小さい頃とは違い、そこそこ良好になったと思う。
そんな姉上は一つ上だから、僕は来年から通う予定の王立セクレータ学園に通っている。
そこでは生前は僕の、今は姉上の婚約者のスパクセート王国の第3王子のエドワード王子と良好な関係を築いている。
そう、仲の良さは生前の僕とエドワード王子と全くと言っていい位同じだ。
もしかして、姉上は生前の僕と同じ道を辿っているのだろうか…?
もし、そうだとしたら、最期は火刑になってしまうけど、その原因となった人はまだ学園に来る頃じゃないから、本当にそうなってしまうのかは、まだ分からない。
でも、そうなろうとしたら、僕が頑張って姉上を助けるだけだ。
あんな苦しい思いをするのは、クリスティーナだった頃の記憶だけで十分だ。
最初のコメントを投稿しよう!