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「勉強中でしたか。お邪魔してしまい申し訳ない」 「いえいえ、そんな」 穏やかな笑みで言葉を交わすと階段を降りていかれます。 「一緒になろうかと思ってるんです。この子も打ち解けてるみたいだし」 荒れた頬を綻ばせ、お母様も部屋を出ていかれました。お茶を飲み終わった洋様に、円様が「みてみてー」と紙の束を渡します。 「おっ、この式できるようになったじゃないか。じゃあ約束通り、二曲までな」 「やったー!」 私をケースから出し、構える洋様。どうやら前に来た時私の話になり、持って行く約束をしていたようです。
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